秋桜の絵に込められた愛
こんにちはカウンセリングサービスの美吉風香です。前回の秋桜に引き続き、父が描いた一枚の秋桜の絵に込められてる愛についてお話したいと思います。
母の部屋には秋桜の絵が飾られています。昔、父がパステルクレヨンで描いたものなのです。この絵は家族のみんなが好きです。父の繊細で優しい感性が表現されていると感じてます。
母が秋桜が好きだから、「お父さん、秋桜の絵を描いてよ~」と言ったことから、母のリクエストに応えて描いた絵だったと思います。本当に父は母のことが若いころから今の今まで大好きです。母を描いた絵をが沢山ありすぎて、母の絵はかぞえきれません。
本当に母への愛は半端ない父です。
そんな父ですが、躁鬱病になったり、アルコールに依存したりと不安定でもありました。母は大好きだった愛する夫が変わり果てていく姿にとても胸を痛めたと思うし、父も愛する家族に対して罪悪感でいっぱいで本当に苦しかったと思います。
私は両親の愛を受け取れたらよかったのですが、残念ながらそうできない幼少期をすごし、父の絵をみても、父が母を一生懸命愛そうとする姿をみても、私の心は無反応になっていました。
父が描いたこの秋桜の世界で私がみえたのは
ピンク色に染まる夕日のような燃える情熱の空は愛
咲いたばかりの若い花が空にむかって輝いてて命が眩しい
下のほうには咲ききってもう人生の終わりを迎える花
どちらもあるからとても美しい
なんだかリアルだからこそ心に響く気がします。
父の描く絵にはいつも世界があって
こうやって若い命と死んでいく命みたいなものが絵の中に描かれていて
終わっていく命にも光を当ててるのだけど
全体としてとても温かくて力強さがあるんです。
ブナの大木の絵は画家としていけると娘の私もおもうほど素晴らしいです。
本当に誇りに感じるところが沢山ある父なんです。
私が小学5年生の時に、父が私に油絵を教えてくれました。
「空は青、山は緑って、思い込んでみないで、ちゃんと見るんだぞ」
「物には必ず光と影がある、それを白と黒の色をまぜて表現するんじゃなくて、そこの色をちゃんと見てその色を丁寧に表現するんだぞ」
こんな素敵な親子の会話があったのも、いったいいつ頃思い出せるようになったのだろうか?私の記憶から長い間、子供の頃の記憶がずいぶん消えていました。
大人になりある頃から、目をあわすこともしないで、口もきかなくて、手をふれるのも絶対に無理なくらいに憎んでしまった父でした。。。
今、父は認知症が始まり、いろんなことを忘れていくようになりました。
そのうち私たち家族のこともわからなくなるのかもしれません。
私の父への憎しみを終わらせることがどうかギリギリまにあってよかったです。
数年前は「風香さんは、お父さんの事ほんとうに好きなのね」と言われると激怒していた私でしたが(笑)
私は父を憎しみ自分が罪悪感を抱える生き方が終われました。父を少しでも誇りに思えるようになれて嬉しいです。
親子の問題で悩んでる方へ
すぐには解決できないことばかりで簡単ではないですが、その抱えてる重荷をよかったら話してくださいね。私も苦しんできた一人なので、あなたの味方になって寄り添わせてください。