「こもりびと」を見て思うこと

こんにちはカウンセリングサービスの美吉風香です。

昨日、NHKスペシャルドラマ「こもりびと」を見て胸が動かされ
感じたことをブログに書きたいと思います。

10年以上引きこもり生活をしてる倉田雅夫を俳優の松山ケンイチが演じてました。

twitterでは「カチナシオ」と名乗り、その発信するメッセージがとても胸にささるのです。

価値の無いこんな自分でも生きてていいですか?生きてる価値が無いと自分を責めて苦しみつづけ
10年以上人と繋がりが途絶えた孤独な部屋の中で生きているリアルなメッセージが目に飛び込んできました。

私自身が引きこもりはありませんでしたが、心情的には引きこもりたかった過去があるし、そしてそれは私の父への怒りであっただろうし競争社会や助けてくれなかった神様への怒りであったかもしれません。今私は癒やしを学び、憎しみしかなかった父の愛情を感じてます。

ドラマの中でも主人公と父親がわかり合いたかったのだと心が触れあうシーンに救われました。

どんな人も分かり合いたい、繋がりたい、話し合いたい
一人ぼっちでいたいのではなくて愛し合いたいのですよね・・・

涙を流しながら一時間ちょっと本気で見入りました。
見逃した方はぜひ素晴らしいドラマなのでYoutubeなどで見てみてくださいね。

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主人公の雅夫は、教師だった厳格だった父(武田鉄矢が父役)に進学校に進んだのに一流大学にもいけなかったのを「なさけない」と怒鳴られ

就職氷河期で正社員になれなかったことを「努力が足りない」と怒鳴られ

職場でもおいこまれつづけ心が折れてうつ病になり退職したら「しんぼうが足りない」と怒られていました。

そりゃ主人公の雅夫の心が折れるのも当然だなぁと、息子側に共感して私は見ていました。

この世代の父親って本当に「頑張れ!!!」と怒って、お前ならできると鼓舞して背中を押してやることが愛なのだ(自分たちがそうされてきて乗り越えてきたから)とおもっているのだと父親側の目線も理解しながら見ていました…

それが父親としての愛情なんだと信じていただけで愛情がないわけではないのですが、子供側は否定ばかりされてるように感じてしまいますよね。

ドラマの中で父親が息子のことを理解するために、引きこもりを理解する集まりの会に参加するようになり、引きこもっていた当事者の心のうちを聞いて変わっていくんですね。

このままでもいいんだ
生きてていいんだ
と存在を認めてほしかった

という訴えをきいてるうちに、自分が本当に息子の声を聞こうとしてなかったと気づいていったのでした。

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アドバイスの中から父親は挨拶から始めたのですが「おはよう」とだけ勇気をだして声をかけたのです。

部屋の布団の中にうずくまってる主人公の雅夫は目がハッとして、とても驚いていたんですね。

つまりこれまで父親が息子にドア越しにかける言葉は息子の将来を心配するあまりに不安から
「出てこい!なんで引きこもるんだ!!!」的な説教しかなかったのです。

優しい口調の「おはよう」の一言だけで、ここにいることを認めてもらってるような喜びを感じ、父の心か変わっていったことを感じ始めたのですね。

小さな小さなネズミのような声で、雅夫がドアの向こうの父に、布団の中で「おはよう」とつぶやいてるシーンに私は涙が溢れて止まりませんでした。


二人ともわかり合いたい
話したいと強く願いながら

「なんでわかってくれないんだ!!!」
と怒り、
相手が変わることを
待ち続けていたんですね。

どちらかが自分が変わることにどれだけ勇気がもてるか…にかかっていたんですが

このドラマでは父親が変わることにチャレンジしたんですね。

そして父側(武田鉄矢)というと、ステージ4の胃ガンになり血をはきながらも自分の身はさておき、なんとか息子が社会にでれるようにしたい助けたい思いで頑張るシーンにとても嬉しくて救われる思いで見ていました。

「許してくれ」という言葉を日記にかいてあるシーンをみて、涙とともに(私の父のへの投影)怒りが溶けていくようでした。

話は長くなるのでこのへんで止めますが大事なことは


だれも怒りたい人は
この世にはいないということ


わかり合いたいのに
話し合いたいのに
愛したいのに
うまくできないことでストレスがたまり
怒りが溜まっているのです。

そして一方では愛を伝えることを諦めて

ドアをノックするのを止めてるのです。

そして一方ではドアの中に引きこもっているのです。

「引きこもり」というのは一つの怒りの形態なのですが、本人は繋がりを作ろうと必死で苦しんでいるのです。

心の底では、自分を責めて責めて苦しみもがいているのです。

自分に対しての怒りが大きくなりすぎて、それが外にむかって怒りがでてきている。
その悪い態度や怒りは「助けてほしいメッセージ」なのですね。

私は父のことを30年近くも憎んできました。記憶のない子供のころから含めると
どうやらもっと長い期間、(自覚なく)怒っていたのですが・・・

父に対する怒りは半端なものではなかったと随分後になって理解するのです。
父に対して怒ってることも自覚なくて、感情を抑圧して、怒りを無いように無視して生きていたので苦しかったのです。

でも私の本当にしたかったことは「怒りをぶつけたい」ではなくて「父とわかりあいたい」でした。

父を理解することをカウンセリングで手伝ってもらい、父の愛に気がつけるようになって、私の中にも父への愛があることに気づけ今私の心は平和な気持ちでいます。

一人で誰かを「許す」をやろうとすると、怒りでワナワナ震えちゃうと思います。
「あの父を許すなんて一生できない」と私も思っていたのでとてもわかります。


どうか一人で抱え込まないでくださいね。

憎しみや怒りでなく、愛を感じれるように、どうかお手伝いさせてもらえたら嬉しいですさ。

ご相談をお待ちししていますね。

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