父への投影を社長に張り付けていたお話

こんにちはカウンセリングサービスの美吉風香です。Blogで目にしたり、Youtubeで耳にされてる方も多いかとおもいますが、心理学の世界では「あなたが見ている世界は、そのすべてが自分を映し出した鏡である」投影という考え方を基本にして見ていきます。

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Youtubeでも有名な平社長は、私達カウンセラーが所属するカウンセリングサービスの社長です。そして数年前に私がカウンセラーを目指して学んでいるときに、その平社長に投影した、今となっては笑えるエピソードをお話ししたいと思います。
その時の私は、平社長を見るといつも凄く緊張していました。もっというと平社長に“私を怒る人”というラベルを勝手にはりつけて見ていました。

私は勝手に平社長を“私を怒る人”にしてしまい、ビビッておどおどしていたのですが、その投影を起こしていたもとは私の心の中にいる父でした。

私は昔から怒ってばかりの父のことが憎くて大嫌いでした。そしてその怒る父を平社長に投影していたのですが、私がその父を許して愛することができはじめた頃には、平社長にはりつけていた“私を怒る人”のラベルから“私を愛する人”のラベルにいつのまにか変わっていたのです。
父を許して愛することだったり、大きな愛の自分になることは、とても難しくて、うんざりするほどできない事だらけでした。思い出すと本当に失敗だらけでした。
今でもまだまだできないこともありますし、今もチャレンジを続けていますが、父を愛せるようになれた度合いだけ、目上の男性や権威のある人に要らないラベルを張ることが減りました。あのときチャレンジして父を許せて本当によかったと思っています。
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私が学んだ神戸メンタルサービス(カウンセラー養成スクール)では、カウンセラーを目指し進むカリキュラムの中にブログ指導というものがありました。自分が提出したブログを読んで頂き、平社長から直々に電話で指導をうけるのですが、私はそのときに想像もしなかった大変なことが起きたのでした。
平社長から初めての電話があった時です。「美吉さん、あなたのブログを読んだのですが、◎△$♪×¥●&%#、¢◎▽£%#&◆■□△・・・!?」となったのです。
そうなのです…。
私はあまりにも緊張して、震えてしまい、頭が真っ白になっていました。平社長はしっかり丁寧に日本語を話してるのにその言葉が、英語かフランス語か?とおもうほどに解りませんでした。
正直、このとき自分が緊張してるのはわかっても、怖いと感じてるとまではすぐには解りませんでした。
「あれ??すみません、もう一度言って下さい。」と頑張って繰り返し聞くのですが、焦るだけで、意味不明状態でした。
 ガ━━ΣΣ(°Д°;)━━ン!!
これでは意味がありませんので、私は勇気をふり絞り、平社長に直接あえるワークショップに参加して、直々にもう一度話を聞いてみようとしたのでした。
すると、どうでしょう。
次は緊張のあまり、右手と右足を一緒に出して歩くような具合に、ガチガチに緊張してしまいました。もちろん頭は真っ白で、平社長の言葉をただノートに走り書きするのがやっとの状態でした。
本当に今思い出したら、その自分を想像するだけでおかしくて笑えるのですが、当時は深刻に悩みました。「あぁ私はこんな風に平社長にお父さんを投影するのだ。私はいったいどれほどお父さんを怖いと思ってるのだろう。どれほどの恐れを持ってるのだ。平社長と普通に話せるようになれなかったら、私はもうカウンセラーにはなれない…」と、ひどく落ち込んでいた時期がありました。
「でも私はカウンセラーになる夢を叶えたい!」その想いは消えなくて、あの父を許して愛することを、大きな愛の自分になることと向き合うこととなっていったのでした。(ここは許しの本当の目的からずれてるのですが、父を許して愛せた事、父の愛を受け取れたことは本当に幸せだったので、すべて結果オーライでした。)
そうそう、父のことが許せるようになって愛を感じられる頃には、いつのまにか平社長に愛を感じて感動していました。電話の指導も理解してうけて質問もしていました(笑)そして平社長は怖い人でなく、私の恩人になっていました。私は投影を取り戻せたのです。
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父を理解して許して愛そうとしていく中で、私の中に抑圧していた、大きな悲しみや怒りなどの見たくない逃げていた感情が沢山あることに気づかされました。
その抑圧していた感情を許して癒していく中で気が付いたのです。
父も私と同じだったのかもしれない。
父も同じように両親に気を使い、自分を押し殺して怯えて顔色を伺って苦しんできたんだ…。
そして父は子供を愛したいのに上手く愛せないって、親にとってどれほどきついことなんだろう…。どれほどに自分を責めているのだろう…。
私は父に対して「お父さんは私をわかってくれない怖い人」怒る人にして、このラベルに固執していました。そして父の前でいつ怒られるのかとビクビクして怯えては、ファイティングポーズをとっていたのです。
大人になっても私は子供の時の自分でいることにこだわり、「変わるのはそっちだろ」と愛そうとしていなかったのは私の方でした。
そしてそんな自分を無意識に責めて苦しくなって、罪悪感にまみれ、そしてそんな感情を抱かせる元が悪いのだと、父に対して更に更に大きな怒りをもっていたのです。
私はどれほど罪悪感を抱えていたのか、どれほど父を愛したかったのか。
そこから逃げたい分だけ、あの時わたしは平社長へ投影して怖い人にしていたんですね。

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今になって思い出すと、父との楽しい思い出も私にはいっぱいありました。

一緒に登山をしたこと、海に潜り貝のとり方を教えてくれたこと、油絵を教えてくれたこと、動物を飼って可愛がる喜びを教えてくれたこと、畑をつくって井戸を掘って自然の豊さや土に触れる喜びを教えてくれたこと。私に植物や自然を愛することを教えてくれたのは父でした。

お父さん、ありがとう。
平社長、投影を引き受けてくださり、ありがとうございました(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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